中南米に余剰ワクチン分配を、世銀総裁が米に要請 感染状況受け
(VOVWORLD) - 世界銀行のマルパス総裁は1日、中南米の新型コロナウイルスワクチン感染状況を踏まえ、アメリカが今後数週間で、ワクチンの余剰分を同地域に分配することが不可欠との認識を示しました。
ペルー南部アレキパで、新型コロナウイルスの治療を受けている患者=AFP/TTXVN |
WHO=世界保健機関の緊急対応責任者マイク・ライアン氏はマルパス総裁との共同記者会見で、先週の新型コロナ感染者数の上位10カ国のうち、中南米が4カ国を占め、死亡率も3─5%高いと指摘しました。同地域の状況は「間違った方向に向かい始めている」と警鐘を鳴らしました。
IMF=国際通貨基金のゲオルギエバ専務理事も、「喫緊の行動が求められてる場所を判断する必要がある」とし、中南米へのワクチン供給を優先すべきと述べました。
マルパス世銀総裁はさらに、世銀がワクチン関連の支援金として120億ドルを用意しており、6月末までに50カ国以上への融資を承認する見通しとしました。
アメリカのバイデン大統領は先月、アメリカで緊急使用を承認している新型コロナワクチン少なくとも2000万回分を6月末までに国外に供給すると発表しました。(ロイター)